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遠藤於菟(1866-1943)
森芳枝氏所蔵 |
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旧横浜生糸検査所
遠藤於菟建築写真帖より |
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竣工当時の三井物産横浜支店
遠藤於菟建築写真帖より |
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鉄筋コンクリート詳細図
三井物産横浜支店関係資料より |
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領収書
三井物産横浜支店関係資料より |
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遠藤於菟旧蔵建築資料 |
中区日本大通に残る歴史的建造物「三井物産横浜支店」(明治44年竣工、現横浜三井物産ビル)の設計者であり、鉄筋コンクリート建築の先駆者として日本近代建築史上に名高い建築家、遠藤於菟(えんどうおと)の旧蔵資料が、このたび遠藤家より寄贈されました。
遠藤は、横浜正金銀行本店(明治37年竣工、現神奈川県立歴史博物館)の建設に現場監督として携わったのち、1905(明治38)年に独立して設計事務所を開設、建築家としてのキャリアをスタートさせました。その後、上記の三井物産横浜支店や旧横浜生糸検査所(大正15年竣工、現横浜第2合同庁舎)を手がけるなど、横浜の代表的な歴史的建造物に関わりの深い建築家です。
今回寄贈された資料は、建築図面156点をはじめ、遠藤が設計した建築の工事写真や竣工写真を多数収めた写真帖、建築関係の旧蔵図書などからなり、明治後期から昭和初期にわたる遠藤於菟の活動をたどることのできる貴重な資料群です。
なかでも、日本最初の本格的な鉄筋コンクリートオフィスとして知られる三井物産横浜支店の関係資料には、設計図面だけではなく契約書・仕様書などの文書類も含まれ、鉄筋コンクリートという新しい技術が導入された当時の建設事情の詳細を知ることができます。(三井物産関係資料については、11月22日より、常設展示室内「掘り出し物案内」のコーナーで、青焼図面や契約書など一部の資料を公開しています。)
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(青木祐介) |
2003.12.25 |
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