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出土したマンホール |
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マンホール内部 |
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炭箱・トラップ |
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工場での製作チェック |
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現場の設置作業 |
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明治期煉瓦造下水道マンホール |
2001(平成13)年秋、道路工事中の日本大通りから、明治期につくられた煉瓦造の下水道マンホールが発見されました。このマンホールは、1881(明治14)年から1883(同16)年にかけておこなわれた外国人居留地の下水道整備で敷設されたものです。
当時、外国人居留地であった現在の山下町には、地下に煉瓦造の下水道網が広がっていました。卵形の断面をした煉瓦下水管をはじめ、当時の下水道遺構は、これまで何度も工事のたびに発見されてきました。下水道マンホールとしては、横浜開港資料館前の開港広場で発見されたものが、現在、国の登録文化財として現地で保存されています。今回、日本大通りから出土したマンホールには、臭気対策として設置された炭箱やトラップ(S字型鉄管)など、新しい発見がいくつもありました。
当館では、この煉瓦造下水道マンホールを展示室内に原寸大で再現します。煉瓦を段状に積み上げた全体の形から、マンホールに流れ込むいくつもの陶管、消臭装置としての炭箱にいたるまで、細かく実測をおこなって再現しました。また、内部の構造がわかるように、卵形下水管が通っている円錐台の部分をカットして、マンホールの中が見られるようになっています。
発見されたマンホールは、崩れないように補強をして、そのままの位置で保存されています。明治期の都市を支えた貴重な土木遺産です。展示室に再現された造形から、先人たちの都市基盤整備への努力を感じ取ってもらえればと思います。 |
2002.12.24 |
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