伊勢佐木町通り

伊勢佐木町通り
タイトル: 伊勢佐木町通り
画像出典: 当館蔵絵葉書
年代: 昭和戦前期
分類番号: 022-22
当時の雑誌より(伊勢佐木町、昼の描写):
  「正午のドンがなりひゞくと待つてゐた客達は一斉に活動館の中に流れ込んで行く。そして伴奏とラヂオと蓄音器が通りを一杯に埋めはじめる。
 二時から三時半になると四方から集る生徒が喫茶店、若しくは活動館、有隣堂、デパートと入つて行く。二時、三時、四時、五時、斯うして次第に伊勢佐木通りは盛り場らしく姿を見せて来る。この頃が一番通りの蓄音器店がやかましい、レコード何枚か取かへる中に店先が一杯の人だかりとなる。すると一斉に五時から六時にかけて活動館の入替りとなつてまぶしそうに、が何かまだ夢を見てゐる様に人々が吐き出されて来る。明治製菓、有隣食堂、不二家五色モナカ等の喫茶店やデパートの食堂はこれらの人で一杯になつて来る。そうしてあちらの隅、こちらの隅で、一団の学生や女学生が笑ひ興じてゐる中たまにロマンテイツクなランデブーを開いてゐる二十一の学生と十八九の女学生がある。」(青木町三「ヨコハマ・オン・パレード 伊勢佐木町界隈の素描」『大横浜』1930年第6号)
解説: 左手前の建物は果実を商う万太。その奥は玉木屋洋服店。右中央は野澤屋百貨店。