ニユグラウンド屋上より港内の遠望 

ニユグラウンド屋上より港内の遠望
タイトル: ニユグラウンド屋上より港内の遠望
年代: 昭和戦前期
分類名: 山下公園・海岸通り
分類番号: 003-03
大佛次郎の随筆より:
  「仕事をするにもハマでないと気分がのらず、ホテル・ニューグランドの一室に閉じこもって大いに遊んだのもこのころだ。「三一八号室」——それがぼくの部屋だった。ホテルの三階にあってね。港が真正面に見えて展望はよくきくし、実に住み心地のよい場所だったよ。とくにボーイに気のきくのがいてね。仕事の時は参考の書籍をきちんとそろえて待っていてくれる。ノコノコ鎌倉の自宅からホテルに入るとすぐ筆がとれるといった具合でね。万事好都合さ。そこでこの部屋を仕事場と決めこんで、十年余り鎌倉とハマを行ったり来たりしていたもんですよ。」(「"霧笛"を生んだ波止場情緒」『横浜今昔』毎日新聞横浜支局、1957年)
備考: ホテル・ニューグランドは1927(昭和2)年12月より営業を開始。大佛次郎は1931(昭和6)年頃からニュー・グランドを定宿とした。正面の山下公園は1930年3月のオープン。葉書表面に復興記念横浜大博覧会(1935年)の記念スタンプが押されている。