色美しき五色のテープ垂れて巨船出帆の壮観

タイトル: 色美しき五色のテープ垂れて巨船出帆の壮観
年代: 昭和戦前期
分類名: 横浜港・船
分類番号: 003-19
当時の新聞より:
  「銅鑼の音、汽笛、ウインチの軌音、さては甲板上に奏られる「アロハ、ウエー」の歌、七彩のテープ、すべてそれらは物悲しい「別れ」の場面への伴奏。
 見送るもの、見送られるもの、そこに希望もあらう、憧れもあらう。だが、兎もすれば溢れ勝ちの涙だ。
 血も通へ——とシツカと握られたテープの果敢なさ。寸伸び、尺伸び、やがては永遠に断たれるものと知つてはをれど……。デツキより、岸壁より、今を限りとかたみに投げかけるテープと視線の交錯——其処には恋もあらう、恩愛もあらう、友情もあらう」
(「浜のゑがほ」『横浜貿易新報』1927年11月15日)
備考: 絵葉書は1933(昭和8)〜1945年の刊。